息子

朝、キッチンからガタンと物音がして目覚める。
めんどくさい気持ちとたたかっているとさらにガタンと音がしてほおっておくこともできずベッドからぬけだした。何事だろうと寝室のドアを開けると冷蔵庫とゴミ箱のあいだの狭いスペースに息子が麦茶びたしになって倒れていた。
いっきに目が覚める。小さな子ではない。
もうすぐ30歳。倒れた手に麦茶のピッチャーを握っている。意識はあるが顔は真っ白。更にかなり痩せたような気もする。
本人は貧血と言ったけれど本当だろうか?
麦茶の水溜まりから立ちあがりキッチンとつづいているリビングのソファにうつ伏せになり少したってベッドにもどっていった。
ベッドで調べたらしく様子をうかがうと迷走神経なんとかだと思うといった。
その後いつもようにバイトに間合う時間に起きて
食事をとった。
妙に顔がほそくなった、そういえば最近食が細い。
気になってご飯を食べるかきくも「後で」
病院に行った方が良いといっても、「大丈夫」と
こたえて結局いつもの時間まで寝ているということになった。
バイトは休んだ。

こんなことがあると
自分にとって息子は本当に大切な人なのだと
ひしひしと感じる。
なんだか胸騒ぎがする。
もっとコミュニケーションをとって協調しながら生活していきたいと思っている。
ずっとほっぽらかしだった。

いつも一番気にかけていきたい。